国際原子力人材育成イニシアティブ事業(原子力人材育成等推進事業)

「多様な環境放射能問題に対応可能な国際的人材の機関連携による育成」

 事業の目的

 本事業では、放射線や放射能および原子力について正確な知識を習得し、原子力工学分野のみならず、環境科学、放射化学、保健物理学、獣医学、農学などの他分野の視点から環境放射能の諸課題を学び、さらに放射線計測の実習を通して環境放射能測定の技術を習得した、多様な環境放射能問題に対応可能な国際的人材を育成することを目的と致します。


 事業の内容

 本事業では、上記の目的のために以下の5つの事業を予定しております。
  1. 初級コース(環境放射能基礎コース[講義のみ])
  2. 中級コース(環境放射能コース[講義 ・ 実験])
  3. 上級コース(環境放射能専門家育成コース[講義 ・ 実験 、フィールドワーク 、 市民向け講座])
  4. 国際セミナー
  5. 環境放射能関連施設の見学

 初級コースは、環境放射能に関心を持つ学生ならびに研究機関、民間企業、地方自治体などに所属する社会人が、原子力システム工学概論、核燃料サイクル概論、原子力安全工学概論、基礎放射化学、基礎放射線生物学の講義を受講できるコースです。
 中級コースは、環境放射能のさらなる知識を望む学生および社会人が、放射線計測学および環境放射能測定法に関する講義ならびに北海道大学の施設を利用した関連実験を受講できるコースです。
 上級コースは、環境放射能に関連する分野で将来国際的に活躍できる人材の育成を目標とした、放射性廃棄物処理・処分技術および環境修復技術に関する講義ならびに非密封放射性同位体を用いた関連実験とフィールドワークを受講できるコースです。また、講義の成果をもとにした発表を通して、一般市民への情報発信スキルを身につけることができます。
 国際セミナーでは、環境放射能に関連した研究分野において国際的に活躍している海外の研究者を招聘し、最新の知見を学んぶことができます。
 環境放射能関連施設の見学では、全コースの受講生が、環境放射能あるいは環境科学、放射性廃棄物処分に関連する施設を見学し、その活動の実態を学ぶことができます。


 事業運営体制